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お子様の矯正治療 パート2 I期治療

こんばんは。もうすぐW杯決勝始まりますね。皆様はどちらを応援してらっしゃいますか?日本じゃないから寝ちゃいますか?私は密かに最初の頃からクロアチアを応援していました。頑張れ!クロアチア。

前回の続きのお子さまの矯正治療についてです。

永久歯が生えそろっていない

6歳から8歳くらいまでに上下の前歯が生え変わってきます。初めは下からが一般的です。まず4本ずつ。犬歯(真ん中から3本目、糸切り歯です)は比較的遅めに生えてきます。最近のお子様はお顔が小さいので、乳歯列の時からスペースもなくきっちり生えている印象です。そして乳歯より大きな永久歯が生えてくるので、特に下の前歯はガタガタ(叢生)してそれが気になって、相談に来られる保護者の方が多いです。

下の前歯のガタガタ(叢生)をどうするか?

ではなぜ叢生(そうせい)になるのでしょう?答えは簡単。スペース不足です。隙間があれば叢生にはなりません。でもご安心ください。犬歯の奥、第1、第2乳臼歯は下から生えてくる第1、第2小臼歯より幅が大きいのです。あとから生えてくる永久歯の方が幅が小さい、これをEスペースといい、平均的には片側2mmあります。ということは犬歯も含めてうまく生えかわってくれれば、4mm以下の前歯の叢生なら自然に治ることもありうるのです。もちろん装置などを作って治療することもあります。この辺りから介入を始めることをI期治療と言います。

上の歯は?

上の歯も困ったものです。6才臼歯が生えてくる位置が上下共々大事なのは言うまでもありませんが、やはり問題は犬歯でしょう。犬歯はとても大事な歯です。犬歯が八重歯で生えてきてたら抜きましょう、という歯医者がまだいます。逃げてきてください。その歯医者はヤブです、間違いない。多分、歯医者のくせに歯科矯正という言葉も知らないヤブです。上顎の犬歯は根が全歯の中でもっとも長く、咬み合わせにもとても重要な役目を果たしています。「八重歯が可愛い」と言われたのは遠い昭和の時代です。話が逸れました。すみません。

上の歯も前歯、特に2番目の歯がスペース不足で上顎(口蓋)の方に生えてくるお子様が多いです。出っ歯になるのを厭わないのであれば、4本の前歯を唇側に出して真っ直ぐに直すのはもちろん可能ですが、きれいに並んだ出っ歯の歯並びというのもどうかなと思います。スペースがあればだいたいきれいに生えてきますから。

もう1種類多いのは、真ん中の歯と歯の間にはっきりとわかるスペースが空いていることです。正中離開といいます。隣の歯、そして犬歯が生えてくることで押されて隙間が閉じることももあるのですが、空いたままだと厄介になることがあります。理由は後戻りです。ぎゅーっと閉じて、少し長めに装置やインビザラインをつけていても空いてきてしまうのです。これは下の歯ではあまり見られませんが、ないわけではありません。上の前歯に隙間があるのは、多分あまり美しくみえない、カッコ良く見えないと思われるでしょうから、厄介なのです。

骨格的な要因がありそうな場合

アジア人は受け口(反対咬合)の割合が高いです。アメリカでは反対咬合は人口の1%もいません(もちろんアメリカは多人種国家なのでアジア人も含まれているかもしれません)。反対咬合は遺伝もします。反対咬合は歯が原因の場合と、骨格が原因の場合があります。横顔のレントゲン写真(セファロレントゲン)をとってきちんと審査しなければなりません。歯が原因ならば下顎が成長期に入る前に、すぐ治療をします。

骨格が原因の場合には①上顎の劣成長が原因 ②下顎の過成長が原因 ③そのコンビネーションがあります。①と③の場合は成長期の前でしたら上顎を前に引っ張り出す、などの治療をしますが、先にも述べましたように、成長発育は予測困難ですからその治療をして完全に治るかは、わかりません。②の下顎が大きい場合はお手上げです。将来的に手術が第1選択となるでしょう。

反対咬合の方は7歳くらいで前歯が生えそろってきたら、必ず矯正専門医を受診してください。

下顎が小さいと言う場合もあるのですが、それは病的に小さい場合を除いて成長発育を待つ場合が多いです(私は)。

後戻りの恐怖

保護者の方に「矯正治療するのよ」と言われ、連れて来られたお子様に「矯正治療がやりたい」というお子さまは10歳以下では3%以下でしょう。保護者の方は周りのお友達のお子様が矯正を始められ焦りがでるのでしょう。そして矯正専門医以外の言う「いま、治さないと治りませんよ」と言う言葉に治療を始めてしまいます。

前歯が治ったのでとりあえず治療を終わらせます。ですが美しく並んだその歯並びを維持して行くのは大変です。犬歯や奥歯も生えかわってきて、お顔も大きくなって、後戻りの防止のリテーナーを成長発育して、歯が生え変わるお子さまに毎回作り直す?戻ってしまったら治療はパーです。どうしましょう?それはお子様の状態と保護者の方の考え、私の治療計画の3つにかかってくるでしょう。

最後に

まだまだお子様の治療では、たくさんお話ししたいことがあります。ここに書いてないこともたくさんあるので、どうぞお気軽に矯正相談、セカンドオピニオン相談にいらして下さい。お待ちしております。

                              院長 長尾紀代子 

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