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歯根の吸収と矯正

皆さん、こんにちは。Boston矯正歯科、院長の長尾です。2月です。寒いですね。こんなに寒いのに、またあの暑い夏が同じようにやってくるなんて気象って不思議。

1月下旬に3回目のワクチン接種が終わりました。居住地の自治体ではファイザーしか選べなかったのでファイザーでしたが、前2回よりずっとラクでした。ほんとに中身ワクチン?と聞きたくなるくらい。打たれた腕の痛みが少しくらい。アラフィフですから参考にならないでしょうか。

今日は歯根の吸収(歯根が短くなること)についてです。矯正治療以外では歯根の吸収はおきないと思われているかもしれませんが、何もしなくても起きていると言われています。個人差はありますし、レントゲンの角度差なんてのもありますが、通常では問題ない程度(0.5mmから1.5mm程度)という報告があります。

矯正治療によって歯根が吸収するのは主に上顎前歯です。やはり歯根を硬い骨の中で移動させることは、歯根にとってストレスなんですよね。矯正治療を行なう前にレントゲンを撮りますが、その際にすでに上前歯歯根の長さが短かったり、歯根の形態が変だったりすると、危ないなと私なんかは思います。矯正治療をすれば多かれ少なかれ歯根吸収は起きます。なので危ない歯への対応は矯正力をかける時間を短くすること、です。

我が師Dr.Gianellyのように全世界で発売されている主立った矯正論文を読んでいないので、彼に学んで以降は見落としがあるかもしれませんが、矯正治療が主な原因で歯根吸収が起こり、そして最終的に抜歯になった症例というのはないはずです(あったら怖くて矯正医やってられないですが)。

なので、矯正治療→歯根吸収→抜歯 というのは間違っています(たぶん)。

いつぞやハワイで行なわれたAAO(アメリカ矯正学会)に参加したとき、歯根吸収の発表の講演を聴きました。症例発表だったのですが、「もうこの前歯、指で引っ張ったら抜けちゃいそう!」というくらいの歯根吸収、というか歯根ない、状態でした。そして彼がみせてくれたのは、ほぼ40年後の同じ患者の状態。40年後も動揺もなく、その歯根ほぼない歯達はその患者の口腔内でしっかり機能していたのです。いやー、びっくりしました。

ということで、最近、歯根吸収の著しい再治療の患者さんが当院にいらっしゃり、治療を始めることになりました。某大学病院ではやんわりと断られたそうです。十分注意は必要ですが、その患者さんのお力になれるよう精一杯務めようと思っています。

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