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03-6205-41142018年6月24日
皆様、こんにちは。ボストン矯正歯科 院長長尾です。お越しくださってありがとうございます。
休みの日は私はインドア派なので出かけるまでに、時間がかかるタイプです。途中でやっぱりやめた、と家でダラダラすることもしばしば。でも今日はこのブログを書き上げたら、出かけます!!
理由は私の負けず嫌いです。前回の特待生とったんだよ自慢話(笑)をお読みいただければわかりますが、大学時代はトップの成績でした。過去の栄光ですが、努力も人一倍したと思っています。
矯正科を選んだのは、神経の治療が苦手だったからです。神経の治療はその出来、不出来によって患者さんの歯の寿命に大きく関わります。もちろん見えない根の先なので難しいのですが、歯科医師として働くのなら神経の治療は避けて通れない大事な治療です。それをやらなくていいのは矯正科。あとやはり患者様が綺麗になられるのは嬉しい、それが矯正科だったのです。
そして私の負けず嫌いは卒業後の進路として、とある国立大学の矯正科大学院を受験しました。そして落ちました。同期の男の友人が合格していました。何が悪かったのか、性格か顔か(泣)。そして無謀な矯正科留学という計画を立てたのです。
はい、もちろん生粋の日本人。中学、高校まで英語は5段階いつも3(涙)。海外旅行に行っても通じず。アメリカ大学に留学するにはとりあえずTOEFLが必要です。TOEFLは社会人の方が受けることの多いTOEICと違い、割と学術的です。ここでも必死で勉強しました。多分一生のうちでこの時が一番勉強したと思います。多分目が血走っていました。
矯正科の定員は1学年8名。奇跡です。ボストン大学矯正科を卒業したのは今の所、私と私の10年くらい前に代々木上原で開業されている賀来先生だけです。あとたまにボストン大学矯正科と書いてある先生もいらっしゃいますが、どうもリサーチでこられた先生のようです。
8人の同級生の内訳は、インド人、サウジアラビア人、UAE(アラブ首長国連邦)、アメリカ人、が1人ずつ男性学生、トルコ人(多分)、ベネズエラ人、韓国人、そして私の女性4名と様々でした。しかしこの中でアメリカの大学の歯学部を出ていないのはインド人のボビーとサウジアラビアのKZだけだったと思います。私たち8人はまあまあ、仲良かったです。特に私はアメリカンジョークを言われても理解できなかったので、からかわれていたようですがそれもわからないので、笑顔とThank youの一言だけを武器に頑張っていました。
私は日本の大学矯正科に残っていないので、日本のことはわかりませんが、ボストン大学の講師陣はただただ素晴らしくて、尊敬の念しかありません。その中でも多分日本では私しか使っていない矯正方法Bi-dimentional technic (バイディメンショナルテクニック)を確立したDr.Anthony Gianelly(Dr.G)は40年の長きにわたり矯正科で教授を務められ、その知識の豊富さ、豊富さなんてもんじゃないんですが。質問すると、「それはあの雑誌の何年とこっちの雑誌の何年の何ページの図と何ページの図を比べると分かり易いよ」多分40年分の世界のあらゆる国の矯正論文(日本語などは除く)の何ページに何が乗っているか暗記しているのです。さらに彼は60代後半でしたが、手先の器用なことと言ったら!倒れてしまった歯を起こすためにアップライトスプリングという小さい小さい普通は業者が作ったのを買っているのですが、ちょうど使いたい時に品切れだったら、あの大きく厚い手で20秒もかからず作ってしまうのです。私たちはその後、作る練習を重ねましたが、まるで無理。Dr.Gに内職してもらおうか、と思ったほどです。
あともちろん診療もしていました。ですがDr.Gの論文抄読のクラスはきつかった。診療が9時から始まるのでテストは8時からです。よく朝日が登るのを見ました(夜中3時間くらい寝てますよ)。論文のクラスは午後です。今の私の治療の基礎はあの時必死で読んだ論文と、Dr.Gら、Dr,Mike Blau, Kenny Drizen(ケニーはDr、とつけられるのを嫌がって学生もファーストネームでKennyと呼んでいました)他にもDr,Walker, Dr.Nougera, Dr.Dietz, とたくさんの先生の治療方法のおかげだと思っています。治療は患者さんをどの先生と組んで治療しなさい、と割り振られます。皆さん、やり方が違うので装置も違ったり、たくさんの引き出しを持てたと思います。こんな財産を与えてくださったDr達と、応援してくれた家族、特に両親に、父に、感謝してもしきれません。
まだまだボストン大学矯正科留学秘話はたくさんあるのですが、書ききれないし天気が良くなってきたので少し出かけてきます。また休日ブログでいつか書きます。
最後までお付き合いいただき有難うございました。またお時間があったらぜひ院長ブログにいらしてください。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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