無料カウンセリング予約

BLOGブログ

歯の先天欠損

おはようございます。暑さのご挨拶ばかりになってしまうのも、仕方のない暑さですよね。Boston矯正歯科の院長ブログを読んで頂いてありがとうございます。

今日は歯の先天欠損についてお話ししようかと思います。どうぞお付き合いください。

歯の先天欠損て何?

皆様、乳歯や永久歯が何本あるかご存知ですか?乳歯は前歯の真ん中からA,B,C,D,Eと5本、上下左右で合計20本あります。下のAが生え始めるのがだいたい6か月くらいからです。乳歯が全部生えそろうのは、もちろん個人差がありますが2歳前後。

永久歯は何本あるかご存知ですか?真ん中から1番、2番と数えて、最後の親知らずが8番です。右上3番というと右上の犬歯を指しますし、左下6番というと左下の第1大臼歯を指します。親知らずは第3大臼歯です。8本が上下左右あるので32本ですね。

ですが最近、親知らずがきれいに生えそろっている患者様はまれです。やはり顎が小さくなってきているので生えるスペースがなく、歯ぐきや骨の中に埋まってしまっている方が大多数です。皆さん、親知らずの抜歯は嫌ですよね。ですが斜めに生えようとして少しだけ歯ぐきから顔をのぞかせているような親知らずは抜歯の対象です。というのも、そのちいさく顔をのぞかせている部分から細菌が入り腫れたり、また隣の第2大臼歯を歯周病に巻き込んだりします。抜きたくない、という気持ちはもちろん分かりますが、、ご自分の他の大事な歯を守るために頑張ってください。話が逸れましたね。

最近多い(気がする)先天欠損

私がボストンにいた頃に読んだ論文なので、ちょっと古いですが、人口の約10%の人には先天欠損がある、というものがありました。

近頃治療をしていると、乳歯の下に永久歯がないことが多いのです。ない歯で多いのは上下とも2番、5番、そして8番です。8番がない人はラッキーですね。抜く必要が少しでも減って、2番というのは真ん中の隣にある比較的小さな歯です。その2番の隣が大きい犬歯、糸切り歯、なってしまう人は八重歯と呼ばれる3番です。5番というのは6歳臼歯の1本手前です。これは一種の退化傾向でやはり顔が小さくなるため、歯の本数も少なくなっていくのか、と考えられています。

先天欠損があったらどうするのがいいのか?

いろいろ手はあります。永久歯が下にいない乳歯の根っこがしっかりしていれば、そのまま使い続けるのも悪くないと思います。私の留学時代の英語の先生がやはり下のE(第2乳臼歯)が左右とも先天欠損でしたが、彼はそのEを54歳まで使っていました(その後はインプラントを選択していました)。ですが残っている乳歯が50歳まで使える方はまれです。多くの方が20代前後で乳歯を失いってしまう場合が多いです。失った場合、5つの手段が考えられます。

1、そのまま放置する

これは最悪です。絶対にやらないでください。歯医者に行ってください。抜けた歯をそのままにしておくと隣の歯が倒れてくる、抜けたのが下の歯であれば上の歯が伸びて落ちてくる、咬み合わせも歯磨きもできなくなり、他の歯も失う原因になります。

2、そこだけ入れ歯にする

1本だけの義歯を健康保険で作ることができます。しかし両隣の歯に金属ワイヤーのひっかけて維持させるもの(クラスプといいます)をつけねばならず、もちろん抜けた歯の部分の負担が負いますし、違和感も一番大きいので、途中でやめてしまい→1、そのまま放置になってしまう患者様をよくお見掛けします。

3、ブリッジにする

ブリッジとは抜けてなくなってしまった歯の両隣の歯を削って、型どりをし、抜けてしまった歯が1本なら両隣の歯と合わせて3本の1つのユニットとして治療するやり方です。取り外しはできませんし、ご自身の歯と同じように使えます。健康保険もきくものもあります。ですが、両隣の歯が何の虫歯もなければ、ブリッジは少なからず歯を削りますので将来的な不安が残ります。というのもブリッジも永久にもつ物ではないですし、何回かやり直しをしていれば神経をとることになりかねませんし、入れ歯と同じで抜けた歯の負担も両隣の歯にかかってきて、両隣の歯も長期的にみるとだめになり可能性があります。患者様の将来のことを考えている先生はあまりおすすめしないことが最近の潮流のような気がします。

4、インプラントにする

インプラントは他の歯を削ったりしません。しかし高額です。もちろんインプラントも永久にもつものではありません。歯と同じように歯周病になります。ですが3、ブリッジよりはおススメできます。

5、矯正治療してないスペースを閉じる

無い歯があまりに多かったりすると難しいですが、上下左右1本の小臼歯、合計4本であれば、一般的なワイヤー矯正で治せます。また同じ歯が上下左右4本ない、上だけ2本ない、下だけ2本ない、どこかが1本ない、でもいろいろ工夫できます。矯正治療してスペースを閉じれば、ご自身の歯だけで生活ができます。ご自身の歯に勝るものはないです。どうかご自身の歯を大事にして頂きたいです。

最後に

歯の先天欠損は多くなってきているような気がします。保護者の方はショックを受けられることも多いでしょうが、ないものは仕方ありません。できるだけいい方法を、将来歯で困らないよう、一緒に治療を考えていきたいと思います。矯正相談もセカンドオピニオンもお受けいたします。どうぞご予約ください。お待ちしております。

6歯以上先天欠損がある方は病気とみなされ、矯正治療において健康保険が適応されます。乳歯が抜けてしまう前にレントゲンをしっかりとって置くことが必要となります。

                             長尾紀代子

 

Contact お問い合わせ

タップで電話する 無料カウンセリング予約